蛍光灯バンク




自作の蛍光灯照明器具を紹介します。

 ※ このページは大幅に書き換える予定です。

 ※ 検索でこのページをご覧になる方の中には、ポジフィルム等をルーペで観察するときに使うライトボックスを探しておいでの方がおられるかもしれませんが、ここで紹介するのは撮影で使う器具で、観察用ライトボックスとは関係ありません。最初にお詫び申し上げます。

写真撮影のためのライティングの道具としてはストロボがありますが、ストロボ光は閃光ですので実際に撮影してみないことにはどう写るかわかりません。ストロボは本当に一瞬しか光りませんから、人間の目はそれを詳細に観察し十二分に把握することはできません。このため大型ストロボにはモデリングライトがありますが、これとて実際に写るものを想像する手助けにしかなりません。もっと手軽に見たままに撮影を行うために、定常光を使いたい場合があります。
定常光とは、読んで字の如く安定して光り続けている光源です。電球や蛍光灯、水銀灯などがこれにあたります。実際には高速で点滅しているものが多いのですが、ここでは定常光に含めます。
定常光には写真電球、ハロゲン、蛍光灯、HMI などがあり それぞれ一長一短の特徴があります。

写真電球 最も手軽な照明ですが、消費電力が大きく熱くなるので取り扱いに注意を要すること、色温度が低いためタングステンフィルムやカラーフィルタの併用が必要になるという注意点があります。狭い範囲を明るく照らすスポットと広範囲を照らすフラッドがあります。
代表的な商品名からアイランと読ばれることがあります。
デーライト電球 デーライト電球は一般的なカラーフィルムでよい色バランスが得られるように青く着色されています。もともと電球は赤方に偏重しているため、大部分を捨ててしまうことになるため、消費電力に対して得られる光量が少ないという欠点があります。
これも写真電球と同じくスポットタイプとフラッドタイプがあります。
ハロゲン電球 ハロゲンガスを封入した高効率の電球です。使いはじめから寿命まで安定した性能を発揮しますが、ソケットが一般的でないため専用の器具が必要になります。大型ストロボのモデリングランプにもよく使用されています。
これもタングステンフィルムやカラーフィルタの使用が前提となります。
蛍光灯照明 シネマ(映画)撮影現場などでよく使われる器具で、40W 程度の高演色蛍光灯を4〜10本程度使用します。あまり強い光は得られませんが発光面が広くやわらかい光が得られます。電球ほど熱くならない利点もあります。
通常の蛍光灯は被写体が緑色に偏色する「緑被り」を起こしますが、高演色蛍光灯タイプでは比較的良好な結果が得られます。
HMI とても明るいデーライト光が得られます。基本的な原理は水銀灯などと同じで、連続した放電現象を利用して明るさを得ます。使用にはバラストと呼ぶ安定器が必要になります。撮影用のものは高価であるためにあまり普及していませんが、注目される機材です。

照明を語るときは、単に明るいか暗いかだけでなく、色温度や演色性というキーワードが必要になってきますので、覚えておいてください。

さて、電球にせよ蛍光灯にせよ小さな一点から放射状に照らすのは撮影照明としてはあまりよろしくありません。面光源に近いものとなると、専用の撮影用蛍光灯照明器具はやはり高価です。安価なものはないかと思って探すと、SD写真工業の「蛍光灯RIFA」があります。でも1灯タイプでは明るさも面積も足りません。6灯タイプは10万円とだいぶお値段がはります。それでしばらくペンディングになっていたのですが、2002年11月に65cm角のストロボ用ライトボックス(バンク)の中古が安く手に入ることになり、思い切って自作してみることにしました。

本体は 17cm角 x 6cm厚 の木箱で、中に E26ソケット、ヒューズホルダを取り付けてあります。正面は銀、周囲は黒のカッティングシートが貼ってあります。スイッチは電源コードに取り付けてありますが ON/OFF だけで調光はできません。中央にソフトボックスの軸を通す穴があります。45°傾いているのはソフトライトボックスの骨を避けるための工夫です。
スタンドに固定する "運台" にはフォトフレックスのアンブレラホルダーを利用して削ったりパテ盛りしたりするなどの加工をしました。
電球型蛍光灯は SPIRAL VITA-LITE という 20W のものを4本購入しました。合計で 80W です。同じシリーズに、1本 40Wくらいのもう少し明るいものがあればいいのですが。

器具本体 後部運台まわり
ソフトボックス装着図 点灯中 使用例 (右手前から)

蛍光灯の光はバンク内側の反射面を経てディフューザーに到達します。蛍光灯が奥のほうにあるので光が偏ってしまわないか、明るさが足りなくないかと心配でしたが、ディフューザーは案外いい具合に均一な明るさを持っていました。
本体、蛍光灯、バンクに分解するとコンパクトで持ち運びも苦になりません。
あとは、ブームスタンドを使わないと下方に向けられない点と、やはり20W×4灯では明るさが足りないのをどうやって克服するかですね。

実使用レポート 2003/12/13(Sat)

なかなか実践で使うチャンスがありませんでしたが、実際に持ち出して使用した例を掲載しました。外光はサンプルの左後方から入ってきますが、照明がなければ顔は真っ暗になってしまいます。
これを撮影したころはだいぶ日が傾いてきて照明がなければ撮影不可能でしたが、これ一灯だけでなんとか凌げました。同じものをもう一灯作れば、だいぶ良くなりそうです。
レンズ 20mm F4, シャッター速度 1/80秒, ISO400 で撮影しています。

9-Lite

IPPF 2003 に、コメットとテイクから BOWENS 社製蛍光灯灯具、9-Lite、Tri-Lite が出品されました。30W の電球型蛍光灯を 3〜9灯 取り付ける灯具で 9-Lite は 270W ですからタングステンライト換算 1KW クラスですね。かなり明るいですが高演色蛍光灯ではなくフィルムを使う場合はCCフィルタが必要のようで残念です。しかし、これくらい明るければメイン光源として使えますね。

また LPL からは クールライトCL (なんだか目薬みたいな名前だ) シリーズが発売になり、57W の蛍光管を 1〜4本 取り付けるようになっています。(電球型蛍光灯ではありません)。しかしこちらの4灯タイプ、クールライトCL-2280 はもう相当な明るさでした。

前者の 9-Lite が蛍光灯なしで購入できれば、SPIRAL VITA-LITE 9灯で 700W クラス、これも結構いけそうですね。撮影用蛍光灯光源はまだまだ発展途上だと思われるので、これからが楽しみですね。では。